公開日:2012年2月12日

楽天・ヤフオクで売られているOEM版Microsoft Officeのライセンスについて

OEM版Microsoft Office

楽天で「office oem」と検索すると、たくさんのoffice製品が出てくるわけですが、
これ、全てがライセンス違反です。

そもそも「OEM」とは何なのか?

これは、パソコンに使われいるパーツ(メモリーやハードディスク等)と一緒なら
安く販売できるという販売方法です。
なぜ安いのかというと、本来、製品のサポートは販売元のMicrosoftが行うのですが、
それを販売したお店がサポートを行うという約束で、販売店は製品を安く買うことができるのです。

「OEM」ではなく、「PIPC」ライセンス

ところが、この「OEM」という販売方法は、
正規のOffice製品(Word/Excel/PowerPoint等)では行われておりません。
じゃ、楽天やヤフオクで売られている「OEM版Microsoft Office」とは何のか?というと、
新しいパソコンに予めインストールされているOffice製品の
再インストール用のCDを売ってるだけなのです。

この販売方法を正式には「PIPC」と言います。

※「OEM」や「DSP」といった販売方法は、
windows製品(windows7等)を売るときに用いられるライセンスです。

つまり、正規のOffice製品は、
・PIPCライセンス
・単体販売
以上の二通りでしか販売されていないのです。

Office製品は、パーツと一緒でも販売・譲渡できない

PIPCのライセンス事項は以下の通り。

プリインストール版 Office (PIPC) 製品を、単体で譲渡することはできるの?

(答): プリインストールされた Office 製品は、パソコンの添付品であり、
ソフトウェア単体での譲渡は禁止されております。
しかし、プリインストールされた Office 製品と共に入手した
特定のコンピュータとともに譲渡される場合は問題ありません。
ただし譲渡にあたって一定の条件がありますので、
使用許諾契約書のソフトウェア譲渡条項をご確認願います。

http://www.microsoft.com/japan/piracy/auction/PIPC.mspx

本来、PIPCライセンスでは、他人に譲渡や販売をする際、
コンピューター本体と一緒でなければならないのです。
しかし、実際そうはいかないので、楽天やヤフオクでは、
意図的なものか間違った認識の上かは分かりませんが、
パーツと一緒に販売できるOEMライセンスの製品として販売してしまっているのです。

Office 製品やプリインストール版 Office (PIPC) 製品が、
“OEM” と称して、PC パーツ / CPU / FDD / メモリ / HDD / CD-R 等と
セットで販売されていますが、これは正規な販売方法でしょうか?

(答): これは不正な販売です。

http://www.microsoft.com/japan/piracy/auction/PIPC.mspx

ところが、実際の所、そのようなoffice製品でも基本的にはインストールも可能ですし、
アクティベーションも通るので、製品としては問題なく使えます。

個人として本人がライセンス違反ということを自覚して使う以上は、
何かあっても誰かに迷惑をかけることはないかもしれませんが、
会社や企業で導入する場合は、単純に”安いから”という理由で
購入してしまうことのないよう注意が必要です。

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