公開日:2017年9月14日

ニンテンドースイッチの充電あれこれ(電気の基礎からお勉強編)

ニンテンドースイッチとACアダプタ
この記事のポイント

急速充電ケーブルとUSB Type-Cの変換コネクタを使ってニンテンドースイッチを充電する際は、信頼のおけるメーカーの商品を使用しましょう。

ニンテンドースイッチ、充電切れるの早すぎませんか?

携帯モードで遊んでると、だいたい2時間半~3時間くらいで「本体バッテリーが少なくなっています」の表示が出てくる。

そのまま無視してプレイしてると、だいたい30分くらいで強制スリープ…

その度にドックから充電ケーブル外してくるのは非常に面倒くさい。

もう一個、充電器が欲しい。

こんなとき、任天堂の純正ACアダプタをもう一個すんなり買える人は、これから先は読む必要ありません。

「純正ケーブル高ぇよ」

「Macbookとか共用できるケーブルがいい」

「一秒でも充電スピードを早く」

「スマホの充電ケーブルで変換できないか」

などなど。

わがままな充電器を求めてしまう人向けの記事です。

そして、色々調べていくうちに「わけわからん!」と混乱した僕の為のメモでもあります。

スイッチを動かすのに必要な電気

ニンテンドースイッチの純正ACアダプタに表記してある定格

ニンテンドースイッチに最初から付属しているACアダプタ。

これを充電器として使うわけですが、そもそも『ACアダプタ』とは何なのか?

ニンテンドースイッチのACアダプタには、以下のように記載されています。

【OUTPUT】5.0V 1.5A / 15.0V 2.6A

これは、ニンテンドースイッチが『5V 1.5A』もしくは、『15V 2.6A』の電源で確実に動作するということを示しています。

家庭用コンセントの電源は『100V 15A』。

つまり、家庭用コンセントの電源をニンテンドースイッチが必要な電源に変換しているのが『ACアダプタ』です。

では、なぜニンテンドースイッチは、『5V 1.5A』もしくは、『15V 2.6A』と二通り定格が用意されているのか?

おそらく、携帯モード・テーブルモードの時に使用されるのが『5V 1.5A』。

スイッチ本体をドックに差しているときは、[テレビに出力する為の電力]+[充電する為の電力]が必要となる為、携帯モードよりも大きい電源『15V / 2.6A』が使われているのだと思います。

『5V 1.5A』『15V 2.6A』の違い

電流と電圧の違いを水道で例えた図

5V・15Vの『V』は『電圧』、1.5A・2.6Aの『A』は『電流』を示しています。

電圧は電気の流そうとする力、電流は実際に流れた電気の量です。

難しいので『水道から出てくる水の量』を『充電』に例えて説明します。

電圧(V)→ 水の勢い

電流(A) → 水道の蛇口の太さ

実際の数字に当てはめてみると、こうなります↓

5V / 1.5A :細い蛇口から水がチョロチョロ

15V / 2.6A : 太い蛇口から水がジャージャー

『充電』 = 『蛇口から出た水をコップに溜めておく行為』

プレイしながら充電しているときは、コップの底に穴があいている状態です。

その穴の大きさは、「スイッチで何をするか?」によって違いますが、負荷の大きいゲームだと穴も大きくなります。

よって、充電しながらプレイしたいときは、電圧・電流が大きければ大きいほどいい。

しかし、ニンテンドースイッチには、『5V 1.5A』もしくは『15V 2.6A』という決まりがあります。

『15V』を超える『電圧(V)』をかけてはいけません。

ところが『電流(A)』は、電気を受け取る側次第です。

スマホの充電ケーブルがいい例。

一般的なスマホ(Android)の充電ケーブルの規格は『1A 5V』。

しかし、今はみんな充電スピードを早める為に『2A 5V』の充電ケーブルを使ってる人も多いと思います。

僕も2Aの充電ケーブルを使っています。

ところが、僕が持っているスマホ(GALAXY S5 ACTIVE SC-02G)は、ドコモの公式サイトを見ると、「急速充電 1.8Aまで対応」と記載されています。

つまり、2Aの充電ケーブルを使っても1.8Aまでしか流れない。

1Aの充電ケーブルを使った場合は、もちろん1A。

だから、もしニンテンドースイッチが10Aのような大きな電流に対応していれば、あっという間に充電が終わるのかもしれないが…今度は、USB端子の規格が立ちふさがります。

スイッチを充電するときに必要な電流

ニンテンドースイッチのUSB Type-C端子

ニンテンドースイッチとACアダプタを接続する端子は『USB Type-C』

コネクタの差込口がリバーシブルになっていて、今までのUSBとは見た目で違いが分かります。

またスイッチの『USB Type-C』は、より大きな電力供給が可能な『USB PD(USB PowerDelivery)』という規格に一部対応しています。

標準USB : 5V / 0.5A~0.9A

USB BC(スマホバッテリー充電向け) : 最大 5V / 1.5A

USB PD(ノートパソコン向け): 最大 5V / 3A、9V / 3A、15V / 3A、20V / 5A

USB PD規格の中で、ニンテンドースイッチが対応しているのは『5V / 3A』『15V / 3A』。

どちらも、最大電流は『3A』

つまり、もしニンテンドースイッチが「もっと電流ちょうだいよ!そしたら早く充電できるぜ!」なんて性能があっても、USBを介した送電では、3A以上は送れません。

そもそも、純正ACアダプタの15V/2.6Aを超える3Aの電流に対応しているかは分かりませんが…

もし、スイッチが3Aに対応していれば、USB Type-C / USB PD対応の充電器で、理論的には純正ACアダプタよりも早く充電できることになる。

Androidスマホの充電ケーブルを変換

スマホ(Android)の充電ケーブルにUSB Type-Cの変換アダプタを使ってニンテンドースイッチを充電

スイッチの充電には、Androidスマホの充電ケーブルを使う方法もある。

マイクロUSB端子をUSB Type-Cに変換するアダプタがあればいい。

しかし、変換アダプタを使用する際は『5V 1.5A』という制限が設けられている。

これは、3AのUSBに対応していない旧タイプの機器に定格電流を超えた電流が流れてしまうと、機器の破損や発火を招く可能性があるから。

その為に、変換コネクタには出力可能な電源を判別する抵抗(1.5Aの場合は56kΩ抵抗)を付けて、1.5A以上の電流が流れないように制御している。

ところが、このルールが守られていない製品も多く存在するようで、USB Type-Cの変換コネクタを購入する際は注意が必要となる。

さて、『5V 1.5A』ということは充電速度も遅いことになる。

ためしに『2.1Aのスマホ用充電ケーブル』と『microUSB → USB Type-C変換アダプタ』を使って試してみた。

この場合、充電ケーブルの規格は『5V 2.1A』ですが、USB Type-Cの変換コネクタのルールにより、『5V 1.5A』に落とされるはず。

それでも、マイクラやりながらだと少しずつ充電されていきます。

スプラトゥーンは電気をたくさん使うのか?充電は増えもせず減りもせず。

でも安く済んだんし、もうこれでいっかー。

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